今、人気の成分として、毎日耳にしない日がないくらいなのが「ヒアルロン酸」ですが、ヒアルロン酸とは、ムコ多糖類の代表的な成分です。体や関節の動きをスムーズにするために、体液状で体内のあらゆるところに存在しています。特に関節では、関節液や関節軟骨に多く存在し、潤滑油として働いています。

ヒアルロン酸の大きな特徴は１ｇで６リットルの水を保持できるという、その保水性です。ヒアルロン酸はその保水能力により、関節の中で、軟骨の持つクッションの役割を補完・代替してくれることから、関節系のサプリメントの主要成分として重宝されている、というわけです。

日本国内でヒアルロン酸が医薬品として販売されたのは１９８７年ですが、これはその変形性膝関節症への効能が薬効として認められたためです。

そんなうれしい効果のあるヒアルロン酸ですが、傷口を治す効果もあることをご存知でしょうか？これはヒアルロン酸を摂取すると、皮膚の組織や細胞が活性化されるため、傷口の治りが早くなるからです。

このヒアルロン酸の傷口を治す効果については、面白い実験結果が公表されています。それがこちらです。



これはヒアルロン酸を飲む時と飲まなかった時の傷口の治り具合の比較・・・ではなく、１００％ヒアルロン酸と、ＥＣＭ−Ｅと呼ばれる成分を飲んだときの比較ですね。なので少しマニアックな実験と言えるかもしれません。

さてそのＥＣＭ−Ｅですが、かっこよくアルファベットで表現されていますが、日本語で言い換えれば「ニワトリのトサカをすりつぶしたもの」＝鶏冠抽出物の略称です。なぜＥＣＭ−Ｅと比較されているかといえば、ヒアルロン酸は主にこのＥＣＭ−Ｅから抽出されるからですね。つまり原料＝ＥＣＭ−Ｅと製品＝ヒアルロン酸の関係と言えます。

であれば原料であるＥＣＭ−Ｅより、精製された製品であるヒアルロン酸の方が治りが早そうですが、このグラフだけを見れば、むしろＥＣＭ−Ｅの方が治りが早いようにも見えます。だとするとなかなか興味深い結果ですね。

しかしグラフをよく見てみると１００％ヒアルロン酸の方は、最初に傷の面積がガクンと増えるという不可解な動きをしています。そうしたハンデがありながら傷口が治るスピードはほぼ同じであり、そう考えるとやはり純度１００％のヒアルロン酸の方が効果がありそうな気がしますがどうでしょう？

願わくば、もう少しフェアな実験をしてほしいのと、ヒアルロン酸やＥＣＭ−Ｅを摂取しなかった場合の結果も比較してほしいものですね。

なお同じ実験で被験者に対し、ヒアルロン酸が含まれたＥＣＭ−Ｅを摂取した場合の、顔の肌の保湿・美肌効果について回答を募ったところ、以下のような結果となったようです。



あくまで主観的なものとなりますが、８割を超える方々が何らかの効果を感じた、ということですね。美容目的でヒアルロン酸を摂取される方には心強い結果と言えそうです。

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